【研修医向け】美容外科医を目指すには一旦形成外科へ入局するべき??

初期研修医後、7年間整形外科で働き、専門医も取得した自分。

上京に伴い整形外科を一旦やめ、美容外科医になるべく形成外科へ入局した僕が、美容外科を目指す場合に形成外科へ入局すべきかどうかについて現時点の考えを述べます。

目次

形成外科へ入局するメリット/デメリット

メリット

大きなメリットは3つ。

①ベテラン~中堅医師から屋根瓦式にいろいろ教えてもらえる

②美容以外の分野も含め、広く勉強できる

③保険医療の枠で、‘‘練習‘‘出来る

特に①と③のメリットが大きい。

美容外科医院への入職の際は「手技を丁寧に教えます」「手厚い指導」「症例豊富」と耳障りのより謳い文句の所が多いですが、実際はあまり教えてもらえたり症例経験をさせないところも多いと聞きます。

そりゃそうですよね。

俗人性が高い医療業界において、手技が出来るようになって集客出来ちゃったら独立されちゃいますから。
クリニック側もメリットがなきゃ熱心に教えませんよね。

また、近年は美容ブームで、需要者側と供給者側の均衡が取れてきていますので、一昔前と違って症例も取り合いになってます。大手美容クリニックに務めている方の話ですが、SNSで自己集客できないと月に数件しか手術症例が回ってこない人もいるようです。

ひとまず縫合の技術は数をこなさないと出来ませんので、保険医療の枠の中で縫合の練習を出来るだけでもメリットでしょう。

デメリット

①無駄な時間が多い、QOLが低い

②入局する場所によってはメリット①の恩恵が受けられない

③美容分野との相関が薄い

まず①について。

基本は大学病院に入局することになりますが、QOLは低い。給料に反映されない休日労働や残業、低賃金は言わずもがな。

来年2024年に医師の働き方改革が始まりますので、今後は現状より改善されていくと思われますが、大学病院という利権構造上抜本的な見直しはないと考えた方が良いでしょう。

続いて②。

これは結構致命的な欠点ですが、整形外科医と違って形成外科医はドクターの人口が少なく、中堅~ベテランの層がかなり薄いです。入職場所によっては教えてくれる環境下にないため、自己学習で研鑽を積んでいく必要性が高くなります。整形外科と違って症例数も限られてくるため、専門医まで取得したとしても実力差がかなり出てしまう科です。

最後に③。

美容医師インフルエンサーがよく「形成外科専門医」を主張する方が多いですが、自分の体感として美容分野との相関は2割程度。

個人的な意見ですが、美容分野は手術手技としては比較的簡便で、難しいのはいかに‘‘きれい‘‘に出来るかという調節の部分。これは美術的な技量で、おなじ形成外科分野である皮弁形成やマイクロと言った再建分野が手術手技が難しいものとはまた別の難しさになります。

この別分野の学習が美容医療にいかに寄与するかは不透明。

少なくとも形成外科専門医≠美容が出来るってわけじゃないので、ここは注意が必要

入局する場所はかなり大事

形成外科において、入局する場所はかなり大事。

整形外科はどこに入局しても、上肢・下肢・脊椎(・腫瘍)のドクターがいますし、症例にも困らない。

しかし形成外科は違います。形成外科分野は大きく「再建」「小児」「外傷」「美容」になりますが、入局する場所によって「扱ってない分野」が存在します。しかも「層が薄いので教えてくれる環境じゃない」「症例が回ってこない」といったことも結構あるみたいです。

特に大学病院で「美容」を扱ってるとこは限られてます。

美容外科を考えているのであれば、北里大学、昭和大学、山梨大学、神戸大学かその連携医局を検討するのが良いでしょう。

専門医という肩書は医療者しか見てない

これが意外と大事。

医者としては専門医は結構苦労して取得するものですし、医療者としては専門医を持っているかどうかがどうしても目につきます。専門医が医者として一つの登竜門感がありますからね。

ですが、一般人は‘‘専門医‘‘なんて肩書ほとんど見てません。見てるのは医療者側だけ、、、というよりむしろ医者だけといっていいかもしれません。

これからの時代、専門医より重要なのはいかにSNSなどを使ってうまく自己発信ができるかどうか。

専門医なんてのは、昭和の古い価値観に過ぎないのかもしれません。

美容医療はレッドオーシャン

これは肌感でも分かりますが、美容分野は数年前からすでにレッドオーシャン。

美容外科医は淘汰の時代にはいっています。

これからはマーケティング力が高い大手美容クリニック、技術力が高いクリニック、+αのクリニック以外は戦うことが難しくなるでしょう。(後数年程度であれば、まだ開拓されていない地方や田舎の小さなエリアであればイケるかもですが)

少なくとも供給側が増えてますので、美容外科分野の恩恵のパイは分けられることになります。かくいう自分も、美容医療単独で戦おうとは思っていません。

とはいえ、給与が一般臨床医を下回ることはないと思います。

結論

個人的な意見になりますが、現時点で初期研修医の方であれば、入局をお勧めします。

日本専門医機構が定めた専門医は何かしら持つべきだと思いますし、医療者側の信頼が得られますので、つながりが得やすいのはメリットだと思います。

取得は必須ではありませんが、今後数十年医師として働くのであれば、4年間という時間は長くないはず。

一方で、すでに専門医を取得している方。

内科系、外科系も含め、形成外科専門医を取り直すメリットは薄いと考えます。

美容分野が合わなくても、もとの道に戻る選択肢もありますし、形成外科専攻医として美容医療につながることを学べる機会が思ったより少ないと感じるでしょう。

あざらし

自分は今年度で一般形成外科はやめようと思っています。

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