Claude Codeで医者が個人開発|整形外科専門医試験アプリを作って分かった現実

最近、医師業をやりながらAI(Claude Code)を相棒にアプリを作っている。というか、そもそも僕にプログラミングの知識は一切ない。

テーマは 整形外科専門医試験の過去問学習アプリ。第28回〜第38回までの問題+画像を取り込み、解説を順次追加しているところだ。

「医者がアプリを作る?」と聞くと、ハードルが高そうに感じるかもしれない。実際、半年前までの自分もそう思っていた。しかしClaude Codeを使い始めて数か月、実際は思っていたよりずっとシンプルでした。

この記事では、医者が個人開発をやってみて分かった 現実的な手応えをできるだけ正直に書きます。
同じく「AIで何か作ってみたい」と思っている同業の医師・他職種の方の参考になれば。


目次

そもそもClaude Codeとは

Claude Codeは、Anthropic社が提供する ターミナル型のコーディングエージェント。簡単に言うと、自然言語で「こういうアプリを作って」と指示すると、コードを書き、ファイルを編集し、テストまでやってくれるAI。

従来のChatGPTのように「コードを質問して、コピペして動かす」というプロセスではなく、ファイルシステムに直接アクセスして自律的に作業するのが特徴。プロジェクト全体を把握した上で、複数ファイルにまたがる修正もこなす。

料金は月額20ドル〜のサブスク制(Maxプランなら200ドル)。専門医の年収から見れば、月額数千〜数万円で「24時間使えるエンジニア」が手に入ると考えればコストは安い。


なぜ個人開発に踏み切ったか

動機は3つある。

① 既存の学習サービスに不満があった

整形外科専門医試験の過去問は、紙の問題集や有料サービスでしか手に入りにくい。しかも検索性が悪く、復習効率が低い。「自分が欲しいUIで、自分のペースで使えるアプリ」が世の中になかった。

② サブ事業の知見を得たかった

クリニック承継・開業準備と並行して、今後デジタル系のサブ事業を育てたいと思っている。
今後のサブ事業に向けてAIを使ったアプリ開発への知見を得たかったというのが大きい。
ちなみに今回の整形外科専門医アプリは、整形外科医全体の知識向上に役立てたいだけなので、有料にするつもりはない。

③ AI時代の感覚をつかみたかった

これからの10年、AIを使いこなせる医師とそうでない医師の差は確実に開く。座学で勉強するより、実際に手を動かして「AIに何ができて、何ができないか」を体感する方が圧倒的に早い。

ClaudeというAIをつかって、今後デジタル事業を行う上での‘‘AI慣れ‘‘の目的で作っている。


開発期間と費用

大まかな実績はこんな感じ。

項目実績
開発開始2026年5月
MVP完成までの期間約2〜3週間(合計稼働時間で40時間程度)
使用ツールClaude Code(Maxプラン)、Codex(Plus プラン)Next.js、Vercel、Supabase
月額コストClaude Code 19ドル+Codex 20ドルVercel無料枠+Supabase無料枠=6000円
イニシャルコストドメイン代年間2,000円程度のみ

従来の「外注で個人開発アプリを作る」だと、最低でも100〜300万円、期間も2〜3か月かかる。それがClaude Codeなら、初期投資ほぼゼロで、空き時間に作れる。これは本当に革命だと思う。

ただし、事業収益がゼロの現段階ではClaude20ドルプラン+ChatGPTPlusプランの併用で、コストパを最大限生かした使い方をしていく。200ドルプランは本格SaaSが作れる段階になったら加入するかもしれない。


良かった点

1. 専門知識がそのまま武器になる

これがいちばん大きい。整形外科専門医試験のアプリを作る上で、「何が必要で、何が要らないか」が自分で判断できるのは強烈なアドバンテージ。

たとえば、解説の粒度・必要な画像種類・受験生が引っかかりやすいポイントなど、現役の医師でないと分からない要件が大量にある。エンジニアに外注すると、ここのすり合わせだけで何十時間もかかる。というか、この程度のアプリならエンジニアは不要。

2. プロトタイピングの速さ

「こういう機能を試したい」と思ってから、動くプロトタイプができるまでが 30分〜1時間。気に入らなければ捨てればいい。この回転の速さは、外注では絶対に得られない。


つまずいた点・限界

とはいえ、すべて魔法のように進むわけではない。

1. AIの利用制限で作業が止まる

これは安い20ドルプランに入っているためだが、すぐに利用制限が来て止まってしまう。連続作業は一番高い100ドル以上のプランにしないと厳しいのが現実。特にClaudecodeは利用制限がすぐに来てしまうので、2026年5月の段階では作業のメインはCodexでやる感じになった。

2. Claude Opus4.7はまだ詰めがあまい

今回は簡単なアプリなので、コードによるアプリの不具合はあまりない。

問題は、過去問テキストの取り込み・画像の切り出し・解説の執筆の作業がまだまだいまいちという事。Claude CodeOpus4.7では、まだまだ自立エージェントとして一括で作るのは不備が出やすい。画像の切り出しやテキストの取り込みなど作業を細分化し、かつ自分で作業ごとにチェックをしなければならない。

結局上記①の問題もあり、OpenAIのCodexを使うことになったが、正直Codexの方がClaudeよりはるかに使えた。制限もさることながら、Codexの方が賢く、コーディング力含め作業全般圧倒的にCodexが使えた。

むしろCodex使ってなかったら完成までにあと2週間はかかっていただろう。

Claudeで一番厄介だったのは、Anthropic API(従量課金分)を消費しないように指示してあったのに、勝手につながれてAPI課金してあった100ドルすべてを勝手に使われてしまったこと。これはほんとに痛かった。

とはいえ、Codex自体も改良の余地はあり、自立エージェントとして信頼がおけるレベルに到達するのは2027年ごろだと思っている。


医者が個人開発するメリットを整理

  • 本業の専門性が直接資産になる:医学知識+業務理解は、エンジニアでは絶対に追いつけない
  • 初期投資が極めて少ない:月6000万円から始められる
  • 時間融通が利く:空き時間に進められる
  • 失敗のコストが低い:作っても使われなければ捨てればいい
  • キャリアの選択肢が広がる:診療+デジタル事業という二刀流

今後の展開

整形外科専門医試験アプリは、まずAIになれる目的で制作+無料公開→AIのレベルUp+AIでのアプリ製作になれる→他のアプリサービス展開+SaaS化 という段階で進める予定。

今後は

  • 他科の専門医試験への横展開
  • クリニック経営シミュレーター
  • YouTube台本管理ツール
  • 診療圏分析ダッシュボード
  • 承継案件評価サービス

といった、自分の事業ドメインに直結するツールを作っていく予定。すべて、本業から離れずに、本業を強化する方向で考えている。


医者が個人開発を始めるためのステップ

同業者向けに、最短で始めるルートを書いておく。

  1. Claude Code、Codexを契約(月40ドル〜)し、ターミナル環境を整える
  2. 「自分が欲しいもの」を1つ書き出す。他人ではなく自分が使うアプリにする
  3. 最小機能だけのプロトタイプを作る(1〜2週間)
  4. Vercelなどに無料デプロイして、まず動く形にする
  5. 使ってみて、改善点を1つずつ追加する
  6. 有料化・SaaS化は後から考える。まず「自分が使い続けたい」を満たす


まとめ

  • 医者でも、Claude Codeを使えば月6000円程度の投資でアプリ開発が可能
  • 本業の専門性が直接、開発の武器になる
  • AI時代を「使う側」に回るための、いちばん安価で効率的な投資

同じく医療職で、「何か作ってみたい」と思っている方は、まずClaude Code,Codexを契約して触ってみるのが圧倒的におすすめ。

アプリの公開時期や使用感は、別記事で随時報告予定です。

正直に言って、2026年に入ってからAIの進化のスピードが著しい。2027年にはシンギュラリティを迎えるとされるAIの進化スピードは、2027年以降僕たちが予想もしないものになる。

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