難関資格の取得を検討してみた~弁護士、公認会計士、弁理士、司法書士、不動産鑑定士、税理士、宅建士~

美容外科医に転職して4か月が経過し、時間にも余裕ができました。最近では、医師以外の仕事にも興味が湧いてきて、他の士業資格を取得したいという願望が出てきています。

今回は、いわゆる難関資格と呼ばれる弁護士、公認会計士、弁理士、司法書士、不動産鑑定士、税理士、(宅建士)について

〇仕事内容
〇受験難易度
〇合格までに必要な勉強時間
〇独学は可能か
〇独立のしやすさ
〇合格後の実習の有無
〇将来性
〇医師免許との相性

の観点で考察してみました。

目次

弁護士

仕事内容

弁護士は、法律に基づいて個人や企業の権利を守り、法的な問題を解決する専門家。主に裁判所での訴訟対応や、企業法務、刑事弁護、労働問題など、幅広い法的業務を担当する。

受験難易度 S

弁護士になるためには、司法試験に合格する必要があり、非常に高い難易度を誇る。法科大学院を卒業後、司法試験に挑戦することが一般的だが、合格率は低く、相当の努力が求められる。

合格までに必要な勉強時間

平均的に5,000時間~の勉強が必要。法科大学院での学びを含めると、さらに多くの時間を要する場合もある。

独学は可能か

法科大学院の卒業が司法試験の受験資格となるため、独学での挑戦は基本的に不可能。法学部の知識を持っていても、法科大学院での専門的な教育が不可欠。

独立のしやすさ 〇

特に経験を積んだ後は、自身の法律事務所を開設することが可能。

合格後の実習の有無

司法試験合格後には、1年間の司法修習が必要。修習生として実務を経験し、最終的に修習の終了試験に合格して初めて弁護士としての資格が与えられる。

将来性 〇

法的問題が複雑化し、多様化する現代社会において、弁護士の需要は依然として高い。特に企業法務や国際法務の分野では、今後も成長が見込まれる。ただし、弁護士の主な仕事である法律相談、書類作成などの多くの分野はAIで代替可能と考えられる

医師免許との相性 〇

医療訴訟や医療法務において、両方の知識を持つ専門家としての需要はあり、医師免許と両資格の取得は難易度の観点からも希少価値がある。が、仕事としてあまり相乗効果は見込めない。


公認会計士

仕事内容

公認会計士は、企業の財務諸表の監査を主な業務とし、会計や税務に関する専門的なアドバイスを提供する。また、M&Aや経営戦略のコンサルティング業務にも関与する。

受験難易度 A+

公認会計士試験は難易度が高く、特に会計学や監査論などの専門的な知識が問われる。合格率は10%前後と低めだが、試験自体の範囲が広いため、体系的な学習が必要。河野玄太さんが8か月程度で取得していたが、大学生などが一から取得する資格としてはコスパはいい。

合格までに必要な勉強時間

一般的に3,000〜4,000時間の勉強が必要とされる。

独学は可能か

独学でも合格は可能だが、範囲が広いため、予備校や通信講座を利用する受験生が多い。特に初学者には独学は難易度が高い。

独立のしやすさ △

独立するなら税理士法人としての独立が主。就職には困らないが会計士事務所での職務が一般的。

合格後の実習の有無

試験合格後、2年以上の実務経験が必要。その後、公認会計士登録を行い、正式に資格を取得する。

将来性 〇

企業のグローバル化や複雑化に伴い、公認会計士の需要は高まっている。特に国際会計基準(IFRS)の導入により、今後も需要は安定するとされる。ただし、会計作業は機械化しやすいなので、今後AIに変わられやすい分野といえる。

医師免許との相性 △

医療法人の財務管理や、会計・税制面での知識は役に立つが、相乗作用は見込めない。


弁理士

仕事内容

特許や商標、意匠などの知的財産権の取得手続きを代理し、知的財産に関する法的なアドバイスを行う。また、特許権侵害の訴訟などにも関与する。

受験難易度 A-

弁理士試験は専門性が高く、特許法や商標法などの法知識に加え、技術的な知識も必要とされる。合格率は6〜8%程度で、非常に難易度が高い。

合格までに必要な勉強時間

平均的に2,500〜3,500時間の勉強が必要。特に理系出身者が有利だが、法律の知識も欠かせない。

独学は可能か

独学でも合格は可能だが、範囲が広く、専門的な内容が多いため、予備校を利用する受験生が多い。特に法的な初学者にはハードルが高い。

独立のしやすさ 〇

ただし集客が難しい。

合格後の実習の有無

試験合格後に特別な実習は必要ないが、実務経験が重要視されるため、特許事務所での経験を積むことが一般的だ。

将来性 〇

今後社会のグローバル化が進む中、特許取得の需要は高いが、、AIへの代替は可能。ただし、仕事の内容的にもAIを使っての弁理士業になる可能性が高い。

医師免許との相性 〇

医師免許と弁理士資格の組み合わせは、医療機器やバイオテクノロジー分野での特許取得に強みを発揮する。今後、医療分野での開発等を行うのであれば、知識は役に立つかもしれない。


司法書士

仕事内容

司法書士は、不動産登記や商業登記、債務整理、相続手続きなどの法律業務を代行する。また、簡易裁判所での訴訟代理業務も行うことができる。

受験難易度 A

司法書士試験は非常に難易度が高く、特に民法や不動産登記法などの深い知識が問われる。合格率は3%前後と低い。

合格までに必要な勉強時間

平均的に2,000〜3,000時間の勉強が必要とされる。特に初学者には、計画的な学習が求められる。

独学は可能か

独学でも合格は可能だが、範囲が広く、専門的な内容が多いため、予備校や通信講座を利用する受験生が多い。

独立のしやすさ ◎

実務経験も比較的短期間でも十分で、独立費用も少ない。

合格後の実習の有無

試験合格後に特別な実習はないが、業務を始める前に実務経験を積むことが望ましい。特に登記業務は実践的な知識が重要だ。

将来性 △~〇

不動産市場の動向や相続に関する法改正により、司法書士の需要は安定している。特に高齢化社会において、相続業務は今後も需要が増えることが予想される。

医師免許との相性 ×

医療法人設立の際は役に立ちそうだが、それ以外は相乗効果なし。


不動産鑑定士

仕事内容

不動産鑑定士は、不動産の価値を評価し、鑑定評価書を作成する専門家だ。不動産の売買や投資、相続時の価値算定など、多岐にわたる場面で活躍する。

受験難易度 A-

不動産鑑定士試験は非常に難易度が高く、特に不動産法や経済学、会計学の知識が問われる。合格率は10%未満であり、合格までに相当の努力が必要。

合格までに必要な勉強時間

平均的に3,000〜4,000時間の勉強が必要とされる。

独学は可能か

独学での合格は可能だが、試験範囲が広く、専門的な内容が多いため、予備校や通信講座を利用する受験生が多い。特に働きながらの受験には計画的な学習が不可欠。

独立のしやすさ ◎

不動産の鑑定評価を専門に行う事務所を開設することが可能。ただし、不動産鑑定士自体は高齢化がすすんでおり、年功序列の世界なので集客のためにも人脈作りが大切。

合格後の実習の有無

実務実習が1年または2年コースで必要。

将来性 △

不動産鑑定士業は需要は徐々に低下傾向であるが、高齢化が進んでいる分、需給の関係の点で将来性がある。ただし、実際の仕事は大まかな物件価格の概要を出した後、周囲の物件価格を参考にして価格決めをしているため、仕事自体は今後斜陽分野と思われる。

医師免許との相性 ×

相乗効果はほぼ見込めない。あえて言うなら医師免許という信頼を使用して不動産業を行えること。


税理士

仕事内容

税理士は、個人や法人の税務申告や税務相談を行う専門家だ。企業の経理業務や財務コンサルティング、税務調査対応など、幅広い業務を担当する。

受験難易度 A-

税理士試験は難易度が高く、合格率は10%前後。特に会計学や税法に関する深い知識が求められる。複数科目をクリアしなければならず、長期間の学習が必要となる。

合格までに必要な勉強時間

一般的に2,500〜4,000時間の勉強が必要とされる。

独学は可能か

独学での合格は可能だが、範囲が広く、専門的な内容が多いため、予備校や通信講座を利用する受験生が多い。働きながらの受験には特に計画的な学習が求められる。

独立のしやすさ ◎

税理士は独立しやすい資格の一つで、個人事務所を開設して税務顧問や経営コンサルタントとして活躍することが可能。ただし、独立時には集客力が重要となる。

合格後の実習の有無

試験合格後には、3年以上の実務経験が登録の要件となっている。

将来性 △

企業の税務環境が複雑化する中で、税理士の需要は依然として高い。ただし、AIに代替可能な分野ではある。

医師免許との相性 △

医師免許と税理士資格の組み合わせは、医療法人の税務管理や医療機関の経営コンサルティングにおいて有利。ただし、知識は役に立つが実務実習が必要なことを考えると割に合わない。


宅建士(宅地建物取引士)

仕事内容

宅建士は、不動産取引において重要事項の説明や契約書類の作成を行う専門家だ。不動産業界において、欠かせない資格の一つであり、不動産売買や賃貸借契約に関与する。

受験難易度

宅建士試験は他の難関資格に比べると比較的合格率が高いが、法律や不動産に関する知識が問われるため、決して簡単ではない。合格率は15〜20%程度。

合格までに必要な勉強時間

平均的に300〜500時間の勉強が必要とされる。

独学は可能か

独学での合格は十分可能。市販のテキストや問題集を活用し、自分のペースで学習を進められる。

独立のしやすさ

宅建業単体での独立のしやすさは△。

合格後の実習の有無

実務実習の必要はないが、5年に一度の更新が必要

将来性

比較的取得しやすい上、仕事も賃貸借契約の説明などの業務が主で需要が高いとはいえない。他資格と+アルファで取得する必要がある。

医師免許との相性

ほぼ相乗効果なし。

まとめ

完全に個人的な意見だが、今後取得するなら弁理士か不動産鑑定士。
弁護士は難しすぎるし、会計士や司法書士、税理士は身体一つしかない自分で取得するメリットがない。

宅建士は脳トレ目的で受けてもいいかも。

自分が医療系大学以外の学生であれば、宅建と不動産鑑定士を2年程度で取得して、将来独立する道を選ぶ気がする。

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