整形外科おすすめの教科書を紹介~必須本から不要本まで~

この記事を書いた当時、整形外科医になって7年。これまでに購入した本を、実際に使った感想とともに紹介します。

僕の経験に基づく個人的なリストなので、勤務先の蔵書、専門分野、研修段階によって必要度は変わります。高価な本も多いため、まず病院や大学の蔵書を確認し、購入時は最新版・改訂版の有無も確認してください。

目次

整形外科医なら持っておきたい本(必須本)

〇AO法骨折治療
骨折・外傷の基礎となるAOの考え方や分類を学ぶ教科書。通読するというより、辞書代わりに使う本ですが、外傷を診るなら持っておきたい一冊です。

〇標準整形外科学
標準シリーズの中でも完成度が高い教科書。普段の診療で頻繁に開く本ではありませんが、専門医試験の勉強ではかなり使いました。

〇整形外科カンファレンス必携
疾患の分類やグレードなどがまとまった手帳タイプの本。一般流通していないため入手方法は限られますが、大学のカンファレンスや学会発表の準備でよく使います。

〇整形外科卒後研修Q&A
専門医試験対策の問題集。受験する人には必須です。勉強になるので、医師2年目くらいから少しずつ解き始めてもよいと思います。

〇今日の整形外科治療指針
外来診療で迷ったときに調べる辞書のような本。僕は電子化してiPadに入れ、持ち歩いていました。外来を担当するようになってから、使用頻度が一気に上がった一冊です。

〇整形外科医のための手術解剖学図説
手術に必要な解剖を確認するための本。大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭置換術など、術前のアプローチ確認でよく使います。

骨折治療で使う本(おすすめ・必要度が高い順)

〇骨折・脱臼
骨折治療の方針を調べる辞書として使います。外来や救急診療でよく開き、個人的には『今日の整形外科治療指針』と並ぶくらい重要な本です。

〇小児四肢骨折治療の実際
小児骨折の治療方針を調べるときに使う本。市中病院で小児外傷も診るなら、かなり必要度は高いです。

〇骨折―プレート治療マイスター
基本的なプレート理論から、一般的な骨折に対する固定手技までまとまった良書。皮神経の走行など、解剖の細かさにやや物足りなさはありますが、使いやすいです。

〇骨折 髄内固定治療マイスター
上記シリーズの髄内釘版。髄内固定の考え方と手技を確認したいときに使います。

〇骨折の治療とリハビリテーション
骨折後のリハビリテーション期間や進め方を決めるときに使います。必須とまでは言いませんが、手元にあると便利です。

外来・専門分野で役立った本

〇小児整形外科テキスト
小児病院へ出向する機会があれば購入をおすすめします。先天性股関節脱臼や骨端症など、小児特有の疾患が分かりやすく解説されています。細かすぎず、教科書として読みやすいです。

〇THE整形外科内科
専門医を取得し、外来診療が増えてくる医師7年目前後に読むと勉強になる本。特にハイドロリリースの項は印象に残りました。

〇MTX使いこなし自由自在―関節リウマチ
外来で関節リウマチも診る人は読んでおきたい入門書。比較的読みやすいです。

〇知っておくべき!整形外科医の関節リウマチ診療ABC
こちらも関節リウマチの入門書。上の本と併せて読むと理解しやすいと思います。

〇運動器診療 最新ガイドライン
持っておいて損はありませんが、勤務先で閲覧できるなら、個人購入の優先度は高くないかもしれません。

〇運動器エコー指南書
エコーを外来で使う人や、開業を考えている人は読んでおいてよいと思います。

〇図解 四肢と脊椎の診かた
脊椎外科を目指す人には必要度が高い本。そうでなくても、診察法を確認する本として持っておいて損はありません。

〇図解 骨折治療の進め方
良書として知られていますが、僕自身はあまり使いませんでした。

その他に購入・使用した本

〇人工股関節全置換術
股関節外科へ進む人には必要度の高い本です。

〇人工膝関節置換術―手技と論点
膝関節外科へ進む人には必要度の高い本です。

〇カラー写真でみる!骨折・脱臼・捻挫―画像診断の進め方と整復・固定のコツ
初期研修医や整形外科専攻医になりたての人には分かりやすい本です。

〇整形外科サージカルアプローチ
『整形外科医のための手術解剖学図説』と重なる内容が多いため、まずはどちらか一冊あればよいと思います。

  • 脊椎脊髄ハンドブック
  • GREEN(洋書):辞書的に使える一方、かなり高価。僕は個人購入の必要性をあまり感じませんでした。
  • 膝の外科
  • スポーツ整形外科マニュアル
  • スポーツ医学研修ハンドブック 基礎科目・応用科目:スポーツドクター養成講習会の教材として入手しました。
  • 軟部組織損傷・障害の病態とリハビリテーション

本を買う順番について

最初から全部そろえる必要はありません。まず総論、外来、骨折の辞書になる本を押さえ、担当症例やローテーションに合わせて専門書を追加するのが無駄の少ない買い方です。

「有名だから買う」より、「来週の症例で使うから買う」のほうが、結局はよく読みます。 僕自身も、使わなかった本はかなりありました。必要なときに必要な本を選ぶのが一番です。

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