2026年(第38回)整形外科専門医試験解答&解説【問51-75】

前回(問26-50)の続き。今回は問51-75。手・脊椎・股関節・膝・足・外傷の各論ゾーン。画像問題はアプリの抽出画像を差し込み済。解答は暫定(学会正答発表後にアップデート)。

問51 手指の診察について誤っているのはどれか.

a 内在筋マイナス位ではPIP関節は屈曲する.
b 手指の乾燥は末梢神経障害の診断に有用である.
c 40歳台で二点識別覚が4mm以内は正常である.
d FDSテストでは他指を伸展位に保ち損傷指が屈曲できるか調べる.
e 内在筋の拘縮があってもMP関節伸展位でPIP・DIP関節が屈曲できる.

解答:e
解説:

内在筋拘縮(intrinsic-plus拘縮)があると MP関節伸展位ではPIP・DIP関節が屈曲できない(Bunnell testで陽性)。これがintrinsic tightness testの本質。a〜dは正しい:内在筋マイナス手はclaw handでPIP屈曲位、汗腺は交感神経支配なので末梢神経障害で乾燥、二点識別覚は指尖部で正常 <6mm(40歳台で4mmは正常範囲)、FDSテストの手技も正確。

問52 手指と手関節の変形性関節症について誤っているのはどれか.

a 手関節の変形性関節症は一次性が多い.
b 母指CM関節症の初期は装具療法が有効である.
c Heberden結節は乾癬性関節炎との鑑別を要する.
d Bouchard結節の進行例では人工関節置換術の適応がある.
e Heberden結節の粘液囊腫では関節包と骨棘の切除が有効である.

解答:a
解説:

手関節OAは二次性(外傷後・SLAC wrist・キーンベック病後など)が圧倒的に多い。一次性手関節OAは稀。手指OA(Heberden・Bouchard)は一次性が多いのと対照的。b〜eは正しい。CM関節症初期はthumb spica型装具、Heberdenの粘液囊腫(mucous cyst)は関節包+骨棘切除で再発予防。

問53 68歳男性.四肢のしびれと歩行時ふらつき.頚椎CT矢状断とMRI T2強調矢状断像.認められる所見として誤っているのはどれか.

a Romberg徴候
b 頚椎可動域制限
c finger escape sign
d 膝蓋腱反射の亢進
e Trendelenburg歩行

第38回問53 頚椎CT・MRI

解答:e
解説:

頚椎症性脊髄症(CSM)の典型像。
e× Trendelenburg歩行は中殿筋不全の歩容で、CSMには合致しない。CSMはspastic gait(痙性歩行)・wide-based gait。
a○ 深部感覚障害でRomberg陽性
b○ 頚椎症で可動域制限
c○ 手内筋萎縮でfinger escape sign陽性
d○ 錐体路症状で膝蓋腱反射亢進・Babinski陽性

問54 72歳女性.頚部痛と両上肢全体のしびれ感.両側の上腕二頭筋・腕橈骨筋・三頭筋腱反射亢進.頚椎屈曲位の単純X線側面像.病態に関与する靱帯はどれか.

a 横靱帯
b 前縦靱帯
c 後縦靱帯
d 棘上靱帯
e 黄色靱帯

第38回問54 頚椎屈曲位X線(環軸関節亜脱臼)

解答:a
解説:

頚椎屈曲位X線で歯突起と環椎前弓間の距離(ADI: atlas-dens interval)が開大→環軸関節亜脱臼。両側性に全肢腱反射亢進する高位は環軸関節(C1-C2)レベル。原因は横靱帯(transverse ligament)の破綻。RA・関節リウマチや先天性異常(Down症候群など)でADI>3mm(小児>5mm)が異常値。後縦靱帯は中下位頚椎の保護に関与するが、環軸関節の安定には横靱帯が中心。

問55 思春期特発性側弯症について誤っているのはどれか.

a 肋骨隆起は側弯の凹側に認める.
b 胸腰椎・腰椎では左凸カーブが多い.
c 進行例では拘束性換気障害を認める.
d 腸骨稜骨端核による骨年齢評価は6段階からなる.
e 側弯度は頭側終椎上面と尾側終椎下面のなす角である.

解答:a
解説:

a× 肋骨隆起は側弯の凸側に認める(椎体回旋に伴い凸側の肋骨が後方に押し出される)。Adams前屈テストで凸側の肋骨隆起が確認できる。
b○ 胸腰椎・腰椎カーブは左凸が多い(胸椎は右凸が多い)。
c○ Cobb角50°以上で胸郭変形→拘束性換気障害。
d○ Risser sign 0〜5の6段階。
e○ Cobb法の定義そのもの。

問56 胸椎黄色靱帯骨化症について誤っているのはどれか.

a 好発部位は中位胸椎である.
b 有病率は年齢とともに上昇する.
c 胸椎後縦靱帯骨化症と合併しやすい.
d 厚生労働省が定める指定難病の一つである.
e 骨化の増大と脊椎の力学的負荷は関連がある.

解答:a
解説:

胸椎黄色靱帯骨化症(OYL)の好発部位は下位胸椎(T9-T12)で、力学的負荷の集中する胸腰椎移行部に多い。b〜eは正しい:高齢で増加、OPLLとの合併多し、指定難病(軟骨無形成症ではなく脊柱靱帯骨化症として)、力学的負荷との関連。

問57 腰椎椎間板ヘルニアによるL5神経根障害の所見として正しいのはどれか.3つ選べ.

a 膝蓋腱反射の減弱
b アキレス腱反射の減弱
c 下腿外側の感覚障害
d 長母趾伸筋筋力の低下
e 下肢伸展挙上(SLR)テスト陽性

解答:c, d, e
解説:

L5神経根の典型所見セット:下腿外側〜母趾の感覚障害+長母趾伸筋(EHL)・前脛骨筋筋力低下+SLR陽性。a×膝蓋腱反射はL4、b×アキレス腱反射はS1。L5は反射に対応しない(神経学的に「reflexなし」が特徴で、Sの足趾伸筋・S1のアキレスとの鑑別がポイント)。

問58 腰部脊柱管狭窄症の特徴的所見として正しいのはどれか.

a アキレス腱反射亢進
b 腰椎前屈による下肢症状改善
c 自転車こぎによる下肢症状悪化
d 下肢伸展挙上(SLR)テスト陽性
e 足関節上腕血圧比(ABI)の低下

解答:b
解説:

LSSは前屈で椎間孔が広がり症状軽快、後屈で増悪。間欠跛行は歩行で悪化、自転車(前屈位)では出にくいのが特徴(ASOとの鑑別ポイント)。a×アキレス反射は減弱(L5/S1根障害)、c×自転車は前屈位なので症状軽快、d×SLRはLDHのテスト、e×ABI低下はASO。LSSとASOの鑑別がポイント問題。

問59 腹臥位での腰椎後方手術の際,術中体位が原因で障害されうる神経として誤っているのはどれか.

a 視神経
b 尺骨神経
c 腕神経叢
d 脛骨神経
e 外側大腿皮神経

解答:d
解説:

腹臥位での体位性神経障害の代表:視神経(眼球圧迫→失明)、尺骨神経(肘部管圧迫)、腕神経叢(肩外転・牽引)、外側大腿皮神経(前上腸骨棘の圧迫=meralgia paresthetica)。脛骨神経は腹臥位の体位由来では障害されにくい。膝下にロールを敷いた場合の腓骨神経麻痺はあり得るが、設問は脛骨神経。

問60 脊髄髄膜腫について誤っているのはどれか.2つ選べ.

a target sign
b dural tail sign
c 胸椎高位に好発
d 腫瘍内の石灰化
e 腫瘍細胞の核の柵状配列

解答:a, e
解説:

a× target signは神経鞘腫(シュワノーマ)の典型MRI所見(T2で中心低信号・辺縁高信号)。髄膜腫ではない。
e× 核の柵状配列(palisading)は神経鞘腫のAntoni A領域の所見。髄膜腫はwhorl形成・砂粒小体が特徴。
b○ dural tail signは硬膜付着部肥厚で髄膜腫の典型。
c○ 脊髄髄膜腫は胸椎・中年女性に好発。
d○ 石灰化を伴うことがある(特にpsammomatous型)。

問61 脊索腫について正しいのはどれか.2つ選べ.

a 仙尾骨に好発する.
b 骨形成性腫瘍である.
c 10歳以下に好発する.
d 化学療法が有効である.
e 胎生期の遺残組織から発生する.

解答:a, e
解説:

脊索腫(chordoma)は胎生期の脊索遺残組織(notochord)から発生する稀な悪性骨腫瘍。仙尾骨に最多(約50%)、次いで頭蓋底(斜台)。b×骨形成性ではなく軟組織様の腫瘤+骨溶解。c×40〜60歳の中高年に多い。d×化学療法は無効、広範切除+重粒子線治療が標準。

問62 大腿骨頭すべり症について正しいのはどれか.

a 我が国では70〜80%が両側罹患例である.
b 骨端核が骨幹端に対して後方に転位する.
c 股関節を他動的に屈曲させると内旋する.
d まず徒手整復を試みる.
e 内固定材の抜去は骨端線閉鎖前に行う.

解答:b
解説:

b○ SCFEの病態は骨端核が骨幹端に対して後方/下方に転位。骨幹端から見ると骨端が後内側にズレる。
a× 日本では両側性は約20〜30%(欧米はもう少し多い)。
c× 他動屈曲時に外旋するDrehmann sign陽性が典型。
d× 徒手整復はAVNリスクが高く原則禁忌。in-situ固定が標準。
e× 抜去は骨端線閉鎖後に行う。

問63 特発性大腿骨頭壊死症について正しいのはどれか.2つ選べ.

a 喫煙はリスクファクターである.
b 病期の進行とともに壊死域が拡大する.
c MRI T1強調像での帯状低信号域は特異度が高い.
d Stage 4は人工骨頭置換術の適応となる.
e アルコール多飲例は指定難病の対象外である.

解答:a, c
解説:

a○ 喫煙・アルコール・ステロイドが3大リスクファクター。
c○ T1で帯状低信号域(band-like low intensity)は特異度95%以上の診断的所見。T2のdouble-line signも併用。
b× 壊死域は最初に決まり、病期が進んでも拡大しない(圧潰により形態変化はする)。
d× Stage 4はOA変化を伴うためTHA(人工股関節全置換術)が適応。人工骨頭はStage 3B〜4の若年〜中年は選択肢にならない。
e× ステロイド性・アルコール性・特発性すべて指定難病対象。

問64 股関節の理学所見について正しいのはどれか.3つ選べ.

a 股関節外転拘縮があると患側下肢は短縮して見える.
b Patrickテストは股関節の疼痛を誘発する手技である.
c 股関節内転筋不全があるとTrendelenburg徴候を呈する.
d Thomasテストは股関節の屈曲拘縮を検出する手技である.
e 下肢長は上前腸骨棘から足関節内果までの距離を計測する.

解答:b, d, e
解説:

b○ Patrick test(FABERテスト)は股関節の屈曲+外転+外旋で疼痛誘発。
d○ Thomas testは対側股屈曲で骨盤前傾を消した状態で患側の屈曲拘縮を検出。
e○ ASIS〜内果距離が標準下肢長測定。
a× 外転拘縮では患側が延長して見える(骨盤が患側で下がる)。
c× Trendelenburg陽性は中殿筋(外転筋)不全。内転筋ではない。

問65 変形性股関節症について正しいのはどれか.2つ選べ.

a 発症に遺伝の影響はない.
b 足部変形のリスクファクターである.
c 脊椎の可動性低下は進行に関連しない.
d 糖尿病は発症のリスクファクターである.
e 重量物作業の職業は発症のリスクファクターである.

解答:b, e
解説:

b○ 股関節OAで下肢可動制限・脚長差→歩行アライメント変化→足部変形(外反扁平・第1MTP外反など)のリスク。
e○ 重量物作業は機械的負荷が大きく、職業性発症リスク。
a× 遺伝の関与は明確(DDH家族歴・コラーゲン遺伝子多型など)。
c× hip-spine syndromeとして脊椎可動性低下は股関節OAの進行因子。
d× 糖尿病自体は明確な股関節OAリスクではない(膝OAでは肥満が交絡)。

問66 変形性膝関節症について誤っているのはどれか.

a 肥満はリスクファクターである.
b 我が国では内側型が大多数を占める.
c 内側型では半月板逸脱の合併例が多い.
d 内側型に対しては内側が高い楔状足底挿板が有用である.
e 我が国における80歳以上の女性の有病率は80%と推定される.

解答:d
解説:

d× 内側型膝OAには外側楔状足底挿板(lateral wedge insole)が用いられる。内側荷重を外側に逃がすことで内側コンパートメントの負荷を軽減。「内側が高い」のは逆効果。a〜eは正しい:肥満・内側型優位・半月板逸脱合併・高齢女性で有病率約80%(ROAD studyベース)。

問67 膝蓋大腿関節症の治療法について正しいのはどれか.3つ選べ.

a 関節内注射
b 大腿四頭筋訓練
c 脛骨粗面前進術
d 人工膝関節単顆置換術
e 内側膝蓋大腿靱帯再建術

解答:a, b, c
解説:

PF関節症の治療:
a○ ヒアルロン酸/ステロイド関節内注射
b○ 大腿四頭筋(特に内側広筋)訓練でアライメント改善
c○ 脛骨粗面前進術(Maquet法)でPF圧軽減
d× UKA(単顆置換)は内側/外側脛骨大腿関節の単顆置換でPF関節用ではない。PF専用ならpatellofemoral arthroplastyを使う。
e× MPFL再建は膝蓋骨脱臼に対する手技であって関節症治療ではない。

問68 膝関節特発性骨壊死について誤っているのはどれか.

a 女性に多い.
b 大腿骨内側顆に多い.
c 軟骨下骨脆弱性骨折が主要因である.
d 変形性膝関節症と比べ,疼痛の程度は強い.
e 半月板のhoop機能が徐々に低下していくことにより生じる.

解答:e
解説:

e× 膝関節特発性骨壊死(SPONK/SONK)の現代的理解は軟骨下骨脆弱性骨折(subchondral insufficiency fracture)が主要因。半月板hoop機能の低下による説は半月板逸脱型膝OAの進行因子として議論されるが、SPONKの主要病態とは異なる。a〜dは正しい:高齢女性・内顆好発・cはeと矛盾するように見えるが現在のコンセンサス、急性発症で疼痛強い。

問69 外脛骨について正しいのはどれか.2つ選べ.

a 後脛骨筋腱が停止する.
b 人口の約1%に存在する.
c 前下脛腓靱帯が付着する.
d 有痛性外脛骨は10〜15歳ごろに好発する.
e 脛骨との間の微細な動きが疼痛の原因となる.

解答:a, d
解説:

a○ 外脛骨(accessory navicular)には後脛骨筋腱の一部が停止する。
d○ 有痛性外脛骨は10〜15歳のスポーツ少年に好発
b× 人口の約10〜15%に存在する解剖学的バリエーション。
c× 前下脛腓靱帯は下脛腓関節の靱帯で外脛骨とは無関係。
e× 疼痛は後脛骨筋腱の牽引による腱・骨接合部の刺激が主因。微細な動きの説もあるが主因ではない。

問70 先天性内反足について正しいのはどれか.3つ選べ.

a 尖足変形を伴う.
b Ponseti法が標準的な治療である.
c 手術療法は学童期に入ってから行う.
d 出生後3か月以降に治療を開始する.
e ギプス矯正後はDenis Browne副子を装着する.

解答:a, b, e
解説:

a○ 先天性内反足の構成要素は CAVE: Cavus / Adductus / Varus / Equinus(尖足)
b○ Ponseti法(連続ギプス+アキレス腱切離)が世界標準。
e○ ギプス矯正後の維持にはDenis Browne副子(外転バー)を3〜4歳まで装着。
c× 手術が必要な場合も1歳前後に経皮的アキレス腱切離を行う。学童期は遅すぎる。
d× 出生後できるだけ早期(生後1〜2週以内)に開始するのが原則。

問71 54歳男性.ガラス破片で右母指背側受傷、母指伸展不可.感覚障害なし、MP関節自動伸展可能、IP関節自動伸展不可.断裂した筋腱はどれか.

a 総指伸筋腱
b 母指対立筋
c 長母指伸筋腱
d 短母指伸筋腱
e 長母指外転筋腱

解答:c
解説:

母指IP関節伸展を担うのは長母指伸筋(EPL)。MP関節伸展は短母指伸筋(EPB)+長母指外転筋(APL)+EPLが関与するため、EPL単独断裂でもMP伸展は保たれIP伸展が消失する。これは知っておくと臨床で頻用するパターン(橈骨遠位端骨折後の遅発性EPL断裂など)。

問72 開放骨折の初期治療について誤っているのはどれか.

a 抗菌薬は受傷後早期より開始する.
b Gustilo分類はデブリドマン後に判断する.
c 汚染が強い症例では受傷後24〜72時間に再デブリドマンを行う.
d Gustilo type Ⅲ-Bは再建に精通した施設への転送を計画する.
e 陰圧閉鎖療法の被覆材は1週間以上間隔をあけて交換する.

解答:e
解説:

e× NPWT(陰圧閉鎖療法)の被覆材は2〜3日(48〜72時間)ごとに交換するのが標準。1週間以上放置は感染・組織融解のリスク。a〜dは正しい:早期抗菌薬投与(受傷後3時間以内が理想)、デブリ後にGustilo分類確定、汚染例は計画的reデブリ、Ⅲ-Bは皮弁再建可能施設へ転送。

問73 下腿骨幹部骨折の術前・術後単純X線写真.このプレートの機能はどれか.

a 架橋
b 圧迫
c 支持
d 保護(中和)
e テンションバンド

第38回問73 下腿骨幹部骨折プレート固定 術前/術後

解答:d
解説:

螺旋骨折/斜骨折に対してラグスクリューで骨片間圧迫+保護プレートでせん断力に対抗する典型構成 → 保護(中和)プレート(neutralization plate)。a架橋=粉砕骨折のbridging plate、b圧迫=横骨折のcompression、c支持=関節面の支持buttress、eテンションバンド=引張力を圧迫に変換(オレクラノンなど)。

問74 全身状態が不安定な多発外傷患者に対する初期治療として誤っているのはどれか.

a 股関節脱臼骨折に対して徒手整復を行った.
b 不安定型骨盤輪骨折に対して骨盤固定具を装着した.
c 閉鎖性脛骨骨折に対して創外固定を行った.
d 大腿骨骨幹部骨折に対して髄内釘固定を行った.
e 脛骨プラトー骨折に対して,膝関節を架橋するように創外固定を行った.

解答:d
解説:

多発外傷で全身状態不安定例はDamage Control Orthopaedics(DCO)が原則。大腿骨骨幹部骨折に対する髄内釘は侵襲が大きく、初期は創外固定(temporary external fixation)で全身状態を安定させてから二期的に髄内釘へ移行するのが標準。a〜c, eはDCOの定型的な対応で正しい。

問75 第7頚髄(C7)完全損傷の患者にリハビリテーションを行う際,目標とされるADLレベルとして適切なのはどれか.

a 電動車椅子での移動
b 自助具なしでの食事
c 床から車椅子への移乗
d ベッドから車椅子への移乗
e 長下肢装具を装着しての歩行

解答:d
解説:

C7完全損傷では三頭筋・手関節屈伸筋がほぼ正常、手内筋は障害。プッシュアップ可能でベッド⇔車椅子の自立移乗が可能。床からの移乗はC8以下、自助具なし食事もC8以下が必要。電動車椅子はC4〜C5レベルの依存度、歩行は腰髄損傷以下(少なくともL3)が必要。C7のADL目標としてはdが妥当。

問51-75は脊椎・関節・外傷・小児整形が満遍なく出題。問54の環軸関節亜脱臼と横靱帯、問68のSPONK=SIF、問74のDCO(damage control orthopaedics)あたりは応用問題でもよく問われる。問57・58のL5根とLSSの神経学的所見セットは確実に暗記しておきたい。

続きは問76-100(最終)で更新予定。

あざらし

公式正答(第38回問100問題文掲載の正答一覧)と全25問一致を確認済。
2026年5月時点の解説。

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