前回(問1-25)の続きです。今回は問26-50。リウマチ・小児・骨腫瘍・代謝・神経筋疾患・社会保障など、各論寄りのゾーンに入ります。
問26 Crowned dens syndromeについて誤っているのはどれか.
a 高齢女性に好発する.
b 主症状は急性の頚部痛である.
c 診断には頚椎単純CTが有用である.
d 治療の第一選択はグルココルチコイドである.
e 頚椎歯突起周囲にピロリン酸カルシウム結晶が沈着する.
解答:d
解説:
Crowned dens syndrome(CDS)は環軸関節〜歯突起周囲のCPPD結晶沈着による急性頚部痛症候群。第一選択はNSAIDsまたはコルヒチンで、グルココルチコイドは難治例・再発例の選択肢。aの高齢女性好発、bの急性頚部痛、cのCTで歯突起周囲の石灰化(crown状)、eのCPPD結晶沈着はいずれも正しい。発熱・CRP上昇を伴うことが多く、髄膜炎・脊椎炎との鑑別が重要。
問27 72歳女性.関節リウマチで5年間メトトレキサート・グルココルチコイド・NSAID使用中.発熱・頚部リンパ節腫脹.LDH 825・可溶性IL-2受容体2,560.まず行うべき対応はどれか.
a 抗菌薬の投与
b TNF阻害薬の投与
c 抗ウイルス薬の投与
d メトトレキサートの中止
e グルココルチコイドの中止
解答:d
解説:
典型的なMTX関連リンパ増殖性疾患(MTX-LPD)。MTX長期使用+リンパ節腫大+LDH高値+sIL-2R高値はLPDの代表所見。MTX中止により約半数で自然退縮が得られるため、まずはMTX中止+経過観察。退縮しないものはEBV関連を含めて病理学的に確定診断し、CHOP療法など血液内科でフォロー。TNF阻害薬の追加は禁忌に近い。
問28 45歳女性.2週間の両側手関節痛.X線異常なし.RF 55・抗CCP 113・MMP-3高値.診断のために次に行う対応はどれか.
a 経過観察
b 関節の視触診
c 関節MRI検査
d 関節超音波検査
e 関節滑膜生検
解答:b
解説:
診断のための第一歩は関節の視触診で滑膜炎の有無を確認すること。ACR/EULAR 2010分類基準(関節腫脹数)の評価には触診が必須で、画像検査の前に行う基本診察。抗CCP高値はRA可能性が高いが、診断確定には関節炎所見が必要。視触診で滑膜炎を確認→超音波/MRIで補完→必要なら生検、という順序。問題の核心は「採血が陽性でも身体所見の確認なしに走らない」点。
問29 関節リウマチに対するメトトレキサート治療について,正しいのはどれか.
a 連日投与する.
b 内服製剤しかない.
c 妊娠中も使用できる.
d 胸水を有する患者では禁忌である.
e 結核のスクリーニングが必要である.
解答:e
解説:
e○ MTX含む免疫抑制治療開始前は潜在結核感染スクリーニング(胸部X線+IGRA)が必須。
a× MTXは週1回投与。連日投与は致死的な骨髄抑制を起こす。
b× 皮下注製剤(メトジェクト®)もある。
c× 催奇形性あり、妊娠中は絶対禁忌。男性も投与中・中止後3ヶ月の避妊推奨。
d× 胸水・腹水貯留はMTX蓄積を招くため相対的禁忌だが絶対禁忌ではない(穿刺後使用可)。
問30 8歳の男児.右股関節痛.両股関節X線正面像と生後9か月時の両股関節MRI T2強調水平断像.左肘・右足関節にも可動域制限.最も考えられる疾患はどれか.
a Perthes病
b 単純性股関節炎
c 血友病性関節症
d 若年性特発性関節炎
e 化膿性股関節炎後遺症

解答:c
解説:
多関節(股・肘・足関節)の慢性変化+乳児期のMRI所見からの長期経過 → 血友病性関節症。反復する関節内出血で滑膜の鉄沈着、軟骨破壊、骨端形成異常を生じる。男児・X連鎖潜性遺伝が手がかり。Perthes病は片側性、JIAは多関節罹患はあるが乳児期のMRI所見と整合しにくい。血友病性関節症はMRIで含鉄ヘモジデリン沈着の低信号が特徴。
問31 四肢循環障害について正しいのはどれか.2つ選べ.
a 閉塞性血栓血管炎(Buerger病)は女性に多い.
b コンパートメント症候群は血管内圧の亢進により起こる.
c 脂肪塞栓症が骨折受傷後6時間以内に発症することは稀である.
d 閉塞性動脈硬化症(ASO)の上肢罹患は稀である.
e 静脈血栓塞栓症の発症率は,人工股関節全置換術後よりも人工肩関節全置換術後の方が高い.
解答:c, d
解説:
c○ 脂肪塞栓症候群は骨折後12〜72時間で発症するのが典型。6時間以内の発症は稀で、これより早ければ他疾患を疑う。
d○ ASOは下肢に圧倒的に多く、上肢罹患は鎖骨下動脈狭窄を中心に稀。
a× Buerger病は男性・喫煙者に多い。
b× コンパートメント症候群は区画内圧(組織圧)の亢進。血管内圧ではない。
e× VTE発生率はTHA(10〜30%)≫TSA(数%)。下肢手術の方が遥かに多い。
問32 骨端症と好発年齢の組合せで誤っているのはどれか.2つ選べ.
a Köhler病 ── 5〜6歳
b Panner病 ── 12〜15歳
c Freiberg病 ── 4〜7歳
d Kienböck病 ── 20〜30歳
e Legg-Calvé-Perthes病 ── 6〜7歳
解答:b, c
解説:
b× Panner病(上腕骨小頭の骨端症)は5〜10歳の小児。12〜15歳は離断性骨軟骨炎(OCD)。
c× Freiberg病(第2中足骨骨端症)は思春期〜若年成人女性(12〜18歳)。4〜7歳ではない。
a○ Köhler病(舟状骨)は5〜6歳男児。
d○ Kienböck病(月状骨)は20〜30歳青壮年男性。
e○ Perthes病(大腿骨頭壊死)は4〜8歳男児。
問33 6歳男児.2か月持続する左膝痛.優先して確認すべき身体所見はどれか.3つ選べ.
a 歩容異常
b 脛骨粗面の圧痛
c 股関節可動域制限
d 大腿周径の左右差
e 膝関節前方引き出しテストでの動揺性
解答:a, c, d
解説:
小児の「膝痛」の鑑別では股関節疾患が必須。Perthes病やSCFEの関連痛は膝痛として現れる(閉鎖神経・大腿神経経由)。
a○ 歩容(跛行・Trendelenburg)の観察
c○ 股関節可動域制限=Perthes病・SCFEのスクリーニング
d○ 大腿周径差は廃用性筋萎縮の指標で慢性経過を裏付ける
b× Osgood-Schlatterは小学高学年〜中学生で6歳には早い
e× ACL損傷は外傷歴のない6歳ではまず想定しない
問34 4歳男児.肩の高さに左右差.背部外観を示す.この疾患について誤っているのはどれか.
a 肩関節外転が制限される.
b 四肢短縮型低身長を示す.
c 頸椎の先天異常を合併する.
d 肩甲骨と頸椎の間に過剰骨を認める.
e 重症度分類としてCavendish分類が用いられる.

解答:b
解説:
Sprengel変形(先天性肩甲骨高位症)の典型。
b× 四肢短縮型低身長は伴わない。これは軟骨無形成症等の骨系統疾患の特徴で、Sprengel変形では身長は基本的に正常。
a○ 肩甲骨高位+拘縮で外転制限
c○ Klippel-Feil症候群(頸椎癒合)の合併が有名
d○ 肩椎骨(omovertebral bone)を約3割で認める
e○ Cavendish分類I〜IVで重症度評価
問35 13歳男子.1か月前から左股関節痛.両股関節X線(A)、ラウエンシュタイン像(B)、両股関節MRI冠状断T1(C)・T2脂肪抑制(D).正しい対応はどれか.
a 骨生検
b 経過観察
c 関節穿刺
d 骨端固定術
e 股関節可動域訓練

解答:d
解説:
大腿骨頭すべり症(SCFE)の典型例。思春期の股関節痛+ラウエンシュタイン像での骨端後方転位がポイント。
d○ 進行防止のため即座にin-situ単一スクリュー固定(骨端固定)が標準。徒手整復はAVNリスクが高いため原則行わない。
b× すべりは進行性で経過観察は禁忌。
e× 可動域訓練は骨端を加速悪化させる。
反対側の予防固定も議論されるが、片側固定→経過観察が標準。
問36 次の疾患と成人期における整形外科的合併症の組合せで誤っているのはどれか.
a 骨形成不全症 ── 骨髄炎
b 軟骨無形成症 ── 脊柱管狭窄症
c 多発性骨端異形成症 ── 変形性関節症
d 多発性軟骨性外骨腫症 ── 軟骨肉腫
e 先天性脊椎骨端異形成症 ── 頚髄症
解答:a
解説:
a× 骨形成不全症の主合併症は易骨折・脊柱変形・難聴・青色強膜であり、骨髄炎ではない。
b○ 軟骨無形成症は腰椎椎弓間距離が短く、成人期に脊柱管狭窄症を高率に合併。
c○ 多発性骨端異形成症は関節面の不整から早発性OA。
d○ 外骨腫の軟骨肉腫化リスクは数%(多発例で増加)。
e○ 歯突起低形成・環軸関節不安定→頚髄症のリスク。
問37 続発性骨粗鬆症の原因として誤っているのはどれか.
a 関節リウマチ
b Cushing症候群
c 性腺機能低下症
d 甲状腺機能亢進症
e 副甲状腺機能低下症
解答:e
解説:
副甲状腺機能亢進症は骨吸収↑→続発性骨粗鬆症の代表だが、機能低下症は逆に骨吸収↓であり骨粗鬆症は起こさない(むしろ骨密度はやや高い)。a〜dはすべて続発性骨粗鬆症の代表原因。RA・ステロイド(Cushing)・性腺機能低下(閉経・無月経)・甲状腺機能亢進は鉄板。
問38 ビタミンD欠乏性くる病について正しいのはどれか.3つ選べ.
a 抗FGF23抗体(ブロスマブ)を投与する.
b 血清アルカリホスファターゼは高値となる.
c 完全母乳栄養は発症のリスクファクターである.
d 低リン血症性くる病とはX線所見で鑑別可能である.
e 血清25-水酸化ビタミンD(25(OH)D)は低値となる.
解答:b, c, e
解説:
b○ 骨石灰化障害+骨芽細胞活性↑でALP高値。
c○ 完全母乳はビタミンD含有量が極めて少なく、日光浴不足と相まってリスクファクター。
e○ ビタミンD欠乏性なので25(OH)D低値が診断の核心。
a× ブロスマブはX連鎖性低リン血症性くる病などFGF23過剰型に対する薬剤。VDD型には使用しない。
d× X線所見(骨端線開大・杯状陥凹・骨密度低下)は両者で類似し、X線のみでは鑑別困難。生化学(25(OH)D・1,25(OH)2D・FGF23・血清リン)で鑑別する。
問39 悪性骨腫瘍で見られるX線所見はどれか.2つ選べ.
a 地図状パターン
b 虫食い状パターン
c すりガラス様陰影
d スピクラ(spicula)
e 石鹸泡状陰影
解答:b, d
解説:
Lodwick分類でいうと悪性はpermeative pattern(浸潤性)・moth-eaten pattern(虫食い状)と、強い骨膜反応=spiculaやCodman三角・onion-skin。
a× 地図状(geographic)パターンは良性骨腫瘍の典型(骨巨細胞腫など)。
c× すりガラス様は線維性骨異形成症の典型。
e× 石鹸泡状(soap-bubble)は動脈瘤様骨囊腫(ABC)・骨巨細胞腫の良性病変。
問40 8歳男児.2か月前から右下腿の痛みと腫れ.発熱38℃,WBC 12,000,CRP 3.0.X線・MRI・病理を示す.この時点で行う治療法として正しいのはどれか.2つ選べ.
a 免荷
b 抗菌薬投与
c 病巣掻爬術
d 放射線治療
e 抗がん薬投与

解答:a, e
解説:
小児・長管骨骨幹部・onion-skin骨膜反応+small round cell tumor → Ewing肉腫。
a○ 病的骨折予防のため免荷。
e○ EWS-FLI1融合遺伝子陽性Ewingは化学療法感受性が高く(VDC-IE)術前化学療法が標準。
b× 発熱・WBC増多があっても、組織像で結論済みなので抗菌薬は不要。
c× 化学療法後に局所制御(広範切除or放射線)を判断するので、即時の病巣掻爬は不適。
d× 放射線は化学療法後または手術不能例での局所制御に位置づけ。
問41 54歳女性.左大腿軟部腫瘍.①弾性硬、②圧痛・熱感あり、③大きさ3cm、④内側広筋内、⑤可動性良好.悪性を考慮すべき所見は3つ.
a ①
b ②
c ③
d ④
e ⑤
解答:a, b, d
解説:
軟部腫瘍の悪性を疑う臨床所見は「JOA軟部腫瘍診療ガイドラインの悪性5徴」:硬い・大きい(5cm以上)・深部(筋膜下)・急速増大・疼痛。
a① 弾性硬=充実性で硬い → 悪性疑い
b② 圧痛・熱感=炎症的所見、悪性疑い(脂肪肉腫・横紋筋肉腫など)
d④ 内側広筋内(筋膜下=深部)に位置 → 悪性疑い
c③ 3cmは「5cm未満」で悪性所見ではない
e⑤ 可動性良好は良性所見
問42 39歳女性.生来健康.右股関節痛で受診→乳がん多発骨転移と診断.乳がん治療開始直前に転倒、右股関節激痛で歩行困難.X線正面像.PS改善のためにまず行う治療として正しいのはどれか.
a 骨接合術を行う.
b 骨折部に放射線治療を行う.
c 経過観察による保存療法を行う.
d 乳がんに対する化学療法を行う.
e 副甲状腺ホルモン(PTH)製剤を投与する.

解答:a
解説:
転移性大腿骨近位部の病的骨折+歩行困難+全身化学療法開始直前。機能改善(PS改善)には先行する内固定/人工骨頭が第一選択。骨折を放置すると化学療法も組めず疼痛も持続するため、まず骨接合(または人工骨頭置換)。放射線は術後局所制御として併用、化学療法は内固定後に。PTH製剤は骨転移では禁忌(腫瘍増悪リスク)。
問43 Duchenne筋ジストロフィーについて誤っているのはどれか.
a 登攀性起立
b 幼児期までに発症
c X連鎖潜性遺伝(劣性遺伝)
d ジストロフィンの完全欠損
e 下肢遠位から近位へ進行する筋力低下
解答:e
解説:
DMDの筋力低下は近位(骨盤帯・大腿)→遠位へ進行する。腰がぐらぐらする、登攀性起立(Gowers徴候)、wide-based gaitなどが特徴。a〜dはDMDの定型所見:Gowers徴候、3〜5歳発症、X連鎖潜性、ジストロフィン完全欠損(BMDは部分欠損)。
問44 脊髄前角に病変をきたす疾患はどれか.3つ選べ.
a Parkinson病
b 筋萎縮性側索硬化症
c Guillain-Barré症候群
d 急性灰白髄炎(ポリオ)
e 脊髄性進行性筋萎縮症
解答:b, d, e
解説:
脊髄前角=下位運動ニューロン(LMN)の細胞体。
b○ ALSは上位・下位両方を侵すが、下位ニューロン障害=前角病変。
d○ ポリオウイルスは前角に親和性を持ち、急性灰白髄炎の名の通り灰白質を侵す。
e○ SMAは前角細胞の変性疾患。
a× Parkinson病は中脳黒質のドパミン神経変性。
c× GBSは末梢神経(神経根・神経幹)の脱髄。
問45 72歳男性.末期OAで膝痛のためベッド中心の生活.1か月前に食道がんstage2と診断.適切でない治療はどれか.2つ選べ.
a 緩和医療
b 運動療法
c 鎮痛薬の中止
d 人工膝関節置換術
e 肥満予防のための食事制限
解答:c, d
解説:
食道がんstage2の治療開始直前に膝のTKAを優先することはできず、がん治療を優先。
c× 膝痛で日中の大半をベッドで過ごす状態で鎮痛薬を中止すれば離床がさらに困難。中止は不適。
d× TKAは大手術で、がん治療スケジュールを優先するためこの段階で適応外。
a○ QOL改善のため疼痛緩和医療は妥当。
b○ 廃用予防の運動療法・物理療法は適切。
e○ 肥満は膝OAを悪化させるため食事指導は妥当。
問46 介護保険の第二号被保険者(40〜64歳)として介護認定を受けることができる特定疾病はどれか.2つ選べ.
a 脊髄損傷
b 関節リウマチ
c 後縦靱帯骨化症
d 両側の橈骨遠位端骨折
e 片側の著しい変形を伴う変形性膝関節症
解答:b, c
解説:
介護保険16特定疾病のうち整形外科関連は 関節リウマチ、後縦靱帯骨化症、骨折を伴う骨粗鬆症、初老期認知症、脊柱管狭窄症、両側股関節or膝関節の著しい変形を伴うOA など。
e× 「両側」が条件。片側の膝OAは特定疾病に該当しない。
aの脊髄損傷・dの橈骨骨折・eの片側OAはいずれも対象外。整形外科開業医として要点:「両側股/膝OA」「骨折を伴う骨粗鬆症」は介護保険の入口になりうる。
問47 右上腕写真(筋腹の隆起=Popeye sign)の疾患について正しいのはどれか.
a 筋皮神経麻痺を合併する.
b 筋腹の膨隆は硬く可動しない.
c 肘屈曲筋力が50%程度低下する.
d 手術では腱の断端同士を縫合する.
e 痛みは通常3週間程度で軽快する.
解答:e
解説:
上腕二頭筋長頭腱断裂(Popeye変形)。
e○ 断裂直後は疼痛があるが、2〜3週間で自然軽快するのが典型。
a× 筋皮神経麻痺の合併はない(純粋に腱の断裂)。
b× 筋腹の膨隆は柔らかく可動する(収縮で動く)。
c× 肘屈曲力は10〜20%程度の低下。短頭・上腕筋が代償。
d× 断裂端は萎縮しており、断端同士の縫合は不可。テノデーシスや経過観察が選択肢。
問48 肩関節最大外転動作の骨格運動機構で正しいのはどれか.3つ選べ.
a 肩甲胸郭で肩甲骨は20度前傾する.
b 胸鎖関節で鎖骨は30度後方回旋する.
c 肩鎖関節で肩甲骨は35度下方回旋する.
d 肩甲胸郭で肩甲骨は60度上方回旋する.
e 肩甲上腕関節で上腕骨は120度外転する.
解答:b, d, e
解説:
肩甲上腕リズム:肩外転180度のうち肩甲上腕関節120度+肩甲胸郭60度(2:1比)。
d○ 肩甲胸郭で上方回旋60度。
e○ 肩甲上腕関節で外転120度。
b○ 胸鎖関節で鎖骨は後方回旋(約30度)。
a× 肩甲骨は前傾ではなく後傾する。
c× 肩鎖関節での回旋方向は上方回旋(下方ではない)。
問49 上腕骨外側顆偽関節を合併した外反肘に対する偽関節手術の適応条件として正しいのはどれか.
a 骨端線閉鎖
b 高度な外反動揺性
c 65歳以上の高齢者
d 変形性関節症の合併
e 遅発性尺骨神経麻痺合併例
解答:b
解説:
小児外側顆偽関節の手術適応は 高度な外反動揺性・進行性の外反変形・疼痛・骨端線が残存している若年例。
b○ 外反動揺性が著明な例は内固定+骨移植の良い適応。
a× 骨端線閉鎖前の方が骨形態リモデリングが期待でき、手術成績が良い。
c× 高齢者になっての偽関節手術は変形性関節症進行例が多く適応外。
d× 二次性OAが進めば偽関節手術ではなく関節形成・矯正骨切り術へ移行。
e× 尺骨神経麻痺は別途神経剥離・前方移行が必要で、偽関節手術単独の適応根拠ではない。
問50 肘のCharcot関節(神経病性関節症)について正しいのはどれか.
a 骨破壊を合併する.
b 激しい疼痛を生じる.
c 関節水腫は合併しない.
d 関節動揺性は軽度である.
e 関節の位置覚は正常である.
解答:a
解説:
a○ Charcot関節(神経病性関節症)は顕著な骨破壊・骨片化・脱臼を伴う。原因は脊髄空洞症・脊髄癆・糖尿病性ニューロパチーなど。
b× 深部感覚障害ベースなので疼痛は症状の割に軽度。
c× 大量の関節水腫・血腫を伴う。
d× 著明な動揺性(ぐらぐら関節)が特徴。
e× 位置覚・深部感覚は障害される(原疾患による)。
問26-50はリウマチ・小児整形・骨腫瘍・骨代謝・神経筋・社会保障と各論の入り口。問35のSCFEや問40のEwing肉腫は典型問題なので、画像所見+初期対応セットで暗記しておきたい。問46の介護保険特定疾病は整形外科開業医として実務でもよく問われるテーマ。
続きは問51-75で更新予定。
あざらし公式正答(第38回問100問題文掲載の正答一覧)と全25問一致を確認済。
2026年5月時点の解説。
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