最近、動悸や不整脈?の症状を自覚することがたまにあり、いろいろ考えた結果東洋医学的な心の不調として解決することにしました。
以下、自分の心の不調と対策についてまとめていきます。
東洋医学における「心」の主な役割
まず復習から。東洋医学における「心」の役割について。
- 血の巡りを司る
「心」は血液を全身に送り出すポンプとしての役割を担い、血の巡りを調整。 - 精神活動の統括
精神、感情、思考、記憶などの意識的な活動を管理。「心」は「神(しん)」を宿すとされ、魂や精神の拠り所と考えられている。 - 感情との関連
喜び(喜)や恐怖などの感情に関連し、過剰な強い感情が「心」を傷つける可能性がある。
西洋医学的な血流のポンプ機能だけでなく、東洋医学的には精神活動の中心としても考えられています。精神的な安定を得るためにも心の健康を保つことは重要。
「心」の不調による主な症状
- 精神的な症状
- 不安感、緊張感
- 不眠症(特に入眠困難や中途覚醒)
- 集中力や記憶力の低下
- 気分の高揚や低下、過度な喜怒哀楽
- 身体的な症状
- 動悸や胸の痛み
- 顔面の赤みや血行不良
- 手足の冷えやほてり
- 自律神経の乱れによる諸症状(汗が多い、息切れなど)
赤文字が自分の症状
「心」の不調の原因
- 情緒の乱れ
- 長期間のストレスや感情の抑圧
- 過剰な喜びやショック
- 気血の不足
- 気や血が不足することで「心」の働きが低下し、不調が生じる。
- 過労や不摂生
- 睡眠不足や過剰な労働、飲酒、刺激物の過剰摂取などが「心」に負担をかける。
- 外因
- 気温の変化や湿度、寒さ、暑さなどの環境要因
自分の心不調の原因として
①そもそも心自体が強くない
②冬季という心が弱まる季節であること
③仕事などの環境ストレス
が考えられます。
結論:「心気虚」「心血虚」の状態
症状を考えると、結論心気虚、心血虚の状態と考えられます。
心血虚は心気虚から生じることもあるので、根本の心気虚の状態を改善できれば症状も改善すると考えました。
続いては心気虚治療のため、食事と漢方を中心に治療を考えます。
心気虚、心血虚の治療
〇食事療法
心を補う食べ物を気と血を補う食材を紹介します。
〇心の気を補う食材
(1)動物性の食材
鶏肉、豚肉、白身魚
(2)穀物類
もち米、小麦
(3)野菜・豆類
山芋(山薬)、人参、大豆製品(豆腐、納豆、味噌)
(4)果物
りんご、ぶどう
(5)その他
ハチミツ
〇心の血を補う食材
(1)動物性の食材
鶏レバー、卵黄、牛肉(赤身)
(2)野菜・豆類
ほうれん草、ビーツ、黒豆
(3)果物
ナツメ(大棗)
クコの実(枸杞子)
プルーン
(4)ナッツ類
くるみ
アーモンド
(5)その他
黒ゴマ
ゼラチン
心を補う漢方薬
(1)気血を補う漢方薬
- 帰脾湯(きひとう)
気と血を補い、不安感や不眠、疲労感を改善します。ストレスによる心身の不調にも。 - 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
気血を同時に補い、体力の低下や疲労感を回復します。
(2)心を鎮める漢方薬
- 酸棗仁湯(さんそうにんとう)
不眠や不安感に効果的で、特に入眠困難に用いられます。 - 天王補心丹(てんのうほしんたん)
心を潤し、不眠や動悸、精神的な緊張に効果があります。 - 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
イライラや不安感、動悸に対応し、精神を落ち着けます。
(3)ストレスによる心の不調を改善する漢方薬
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
気の巡りを良くし、ストレスやイライラを和らげます。更年期症状にも使われます。 - 抑肝散(よくかんさん)
イライラや怒りっぽさを抑え、心を安定させます。
コメント