【褥瘡】分類、病期、DESIGNツールについて

どーも、こんにちは。

慢性期病院に移動してから褥瘡治療管理を行うことが多くなりました。

急性期の病院では、形成外科Dr率いる褥瘡回診チームに丸投げでしたが、ここではそうもいきません。

あざらし
ってことで、褥瘡について勉強を始めたのでまとめるよ
目次

褥瘡分類

褥瘡は深さで分類されることが多い。

なかでも、NPUAP分類が良く使われ、他にShea分類も用いられるようです。

 

NPUAP分類

DTI疑い・・・圧迫やずれによる皮下軟部組織の損傷に起因する

StageⅠ・・・発赤を伴い損傷のない皮膚

StageⅡ・・・壊死組織のない赤色の創底を有する浅い潰瘍。真皮浅層までの損傷で水泡の場合もある。

StageⅢ・・・皮下脂肪組織にまで達する全層欠損で壊死組織を伴うことがあり、ポケットや瘻孔を形成することもある。

StageⅣ・・・骨、腱、筋肉にまで達する全層欠損で創底に壊死組織の残存することがあり、ポケットや瘻孔を形成することが多い。

判定不能・・・潰瘍底が黄色や褐色、灰色、茶色、黒色などの壊死組織でおおわれ侵襲の程度が不明。

DTI=Deep tissue injury 深部損傷褥瘡のこと

 

Shea分類

Ⅰ度・・・急性炎症を伴うが、表皮の浅い褥瘡

Ⅱ度・・・真皮や皮下組織まで達する褥瘡

Ⅲ度・・・筋組織まで達する褥瘡

Ⅳ度・・・骨に達する褥瘡

 

病期

褥瘡の治癒過程ですが、色調で分類されます。

黒色期→黄色期→赤色期→白色期で治癒していきます

 

●黒色期

急性期が終わって慢性期に入ると壊死組織(黒色)が完成。

この際、壊死組織を除去する必要があります。

●黄色期

壊死組織を除去すると、その下には黄色の壊死組織が残っていることがほとんど。これが黄色期。

黄色の壊死組織をデブリまたはゲーベンクリームなどで溶かす必要があります。

●赤色期

黄色期の壊死組織が除去されると、赤色の肉芽組織が露出します。

肉芽形成・上皮化を促すためには、この壊死組織がない状態に持っていく必要があります。

●白色期

赤色肉芽が増殖して十分な肉芽形成が得られると創部の縮小と上皮化が始まります。

瘢痕形成の前に白っぽくなりますが、これが白色期。

 

DESIGNツールとは

DESIGNツールは日本褥瘡学会が提唱している評価指標。

Depth(深さ)、Exudate(滲出液)、Size(大きさ)、Inflammation/Infection(炎症/感染)、Granulation(肉芽組織)、Necrotic tissue(壊死組織)、および末尾のPocket(ポケット)の7項目から構成されています。

 

また、経過評価用として使用されるのがDESIGN-R。

2020年には改訂DESIGN-Rが出されています。(日本褥瘡学会参照

ダウンロード→http://www.jspu.org/jpn/member/pdf/design-r2020.pdf

 

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